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過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)は、腸に器質的な異常(炎症や腫瘍など)がないにもかかわらず、腹痛や下痢、便秘といった便通異常が慢性的に繰り返される病気です。若年から中年層に多く、ストレスや生活習慣と密接に関係しているとされています。

原因

IBSの正確な原因ははっきりしていませんが、以下のような複数の要因が関与すると考えられています:

  • ストレスや不安、緊張などの心理的要因
  • 腸の運動異常や知覚過敏
  • 腸内細菌のバランスの乱れ
  • 感染性腸炎後の腸機能の変化

また、食生活の乱れや睡眠不足、過労なども症状を悪化させる要因となります。

症状

IBSの主な症状は以下の通りです:

  • 繰り返す腹痛や腹部不快感(排便で軽快することが多い)
  • 下痢や便秘、あるいはその両方が交互に現れる
  • お腹の張りやガスがたまりやすい
  • 便に粘液が混じることがある

これらの症状が数ヶ月以上続く場合、IBSの可能性があります。ただし、血便や体重減少、発熱を伴う場合は他の疾患の可能性もあり注意が必要です。

診断

IBSは「除外診断」といって、他の重篤な病気(炎症性腸疾患や大腸がんなど)を除外したうえで診断されます。
内視鏡検査(大腸カメラ)は重要な検査のひとつですが、当院では実施しておらず、必要に応じて地域の基幹病院をご紹介いたします。
当院では、CT検査、腹部レントゲン、超音波(エコー)、血液検査、便培養検査などを通じて、感染症や胆道疾患、膵疾患など他の疾患との鑑別を行います。

治療

IBSの治療は、症状のタイプ(下痢型、便秘型、混合型)に応じて行われます。主な治療法には以下のようなものがあります:

  • 生活指導:規則正しい食事、十分な睡眠、ストレス管理
  • 薬物療法
    • 下痢型には整腸剤や腸の運動を抑える薬
    • 便秘型には緩下剤や腸の動きを助ける薬
    • 腹痛やガス症状には消化管運動調整薬や漢方薬
    • 心因的要素が強い場合は抗不安薬や抗うつ薬が有効なこともあります

食事療法として、低FODMAP食(特定の発酵性糖質を控える食事)が症状の改善に有効とされることもあります。

IBSは命に関わる病気ではありませんが、生活の質を大きく低下させることがある慢性的な疾患です。適切な診断と治療により、症状をコントロールすることが可能です。当院では、必要に応じて地域の基幹病院と連携し、内視鏡検査や専門的治療が受けられるようサポートしています。お腹の不調が続く方は、お気軽にご相談ください。

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